2006/01/30

TITLE:「 レッズフェスタ 

毎年恒例であるフェスタに行ってきた。正確に言うとさいたま新都心まで行ったがスーパーアリーナの中までは入らなかった。じゃあ何故そんなところまで行ったかと言うと、フェスタを見学に行った友人達に届け物があったからだ。

さて、レッズサポは他チームのサポーターの多くに嫌われている。今回その理由がよくわかったよ。もーマジレッズサポうざっ。お前らさー前見て歩けよ。道一杯に広がるなよ。なんで逆方向に向かう俺がDFかわすFWさながらにフェイントかけつつ避けなきゃならないんだよ。ヒト一人通れる分くらい道開けろよ。それがな、サングラスかけて肩怒らせた兄ちゃんならわかるよ。あいつらは人に道を譲るのは、へたれと同義語だからな。でもさ、普通の、どう見ても普通の、多分、お互い一人の時すれ違ったら絶対お前、俺に道を譲るだろって人でも平気で肩をぶつけてくるからな。

まぁいいや、それがレッズサポクオリティなんだから。

ところでエントロピー増大の法則ってのがある。適当に説明すると熱いものは必ず冷めるみたいな感じだ。通俗的な意味合いでは(閉鎖系において)秩序は無秩序の方向に向かうみたいな事である。実際俺は今年のレッズフェスタには行ってないのだが、去年までの経験に今年の友人の感想を加えて自分なりに考えてみると、もう俺の中に存在している「レッズサポ」って枠組みは通用しなくなっているのでは無いだろうか。

俺は決してヒエラルキストでは無いつもりだが、ウルトラと名乗る奴らが「俺達はサポーターじゃなくウルトラである」と語る気が少しわかる。少なくとも99年くらいまでは感じられたゴール裏もバックも指定も同じ価値観でその場に集っているというのはもう時代遅れなのであろう。これは決して新しく来るサポーターを非難しているわけではなく、それはそれで歓迎しているつもりではある。ただ、もう新しい時代なのかもな、俺達みたいな年寄りはついていけなくなるかも知れないなって寂しさはある。

きっと今年は去年以上にスタジアムに集う価値観は様々になるのであろう。増大したエントロピーを収束の方向に向かわせるためには閉鎖系の外で更なるエントロピーを増大させなければならない。簡単に言うとスタジアム内での一体感を出すには、もの凄いエネルギーが必要になるって事だ。もう俺にはそんな気力は無い。今まで培ってきた俺のスタイルが新しい力に依って排除されるなら、それはそれで仕方ないだろう。ゲート旗を掲げた時に後ろから聞こえる「見えなーい」って声が、今はまだ単なる違和感だけど、違和感じゃなくなる日が来たら俺はきっとスタジアムから必要とされなくなるのだろう。
願わくばそんな日が来ないで欲しい。

※エントロピーの法則はもしかしたら間違ってるかも知れない。しっかり勉強したわけじゃないので。もし間違ってたら笑ってスルーしてくれや。
2006/01/20

TITLE:「 天皇杯(3) 

THE LAST SAMURAI Tomislav Maric

トミスラフ・マリッチ。この男は天皇杯で浦和の伝説になった。シーズン途中で移籍したエメルソンに代わるFWとして彼を評価していたのは当初、ギドだけであっただろう。もちろん俺もエメの代役にしては物足りなさを感じていた。リーグ戦では今ひとつ存在感を醸し出せなかったマリッチだが、しかし天皇杯はまさにマリッチの為の大会であった。

四回戦  浦和2-1山形 マリッチ(55分・57分)
五回戦  浦和2−0F東京 マリッチ(30分)山田(61分)
準々決勝 浦和2−0川崎 マリッチ(68分)堀之内(73分)
準決勝  大宮2−4浦和 マリッチ(23分)長谷部(62分・延12分)山田(延5分)
決勝   浦和2−1清水 堀之内(39分)マリッチ(73分)

マリッチは全ての試合でゴールを挙げている。特に決勝の決勝点となった得点は長谷部→ポンテ→赤星→ポンテ→マリッチと流れるようなパス回しからの流麗な得点で今後も語り継がれるものになるであろう。この得点の肝は暢久に代わって入った赤星のワンタッチのつなぎであり、ポンテのグラウンダーのクロスのニアに走り込んだマリッチの感覚である。試合後は延々とマリッチコールが鳴りやむことはなく、その声援に応えマリッチはスタンドまで駆け上がってくれた。そのシーンを以てマリッチは浦和の生ける伝説となった。

天皇杯は別れの大会でもある。国立でのマリッチのそのシーンは過日のオジェックとウーベの事を思い出す。両者とも美しい思い出である。美しい思い出のはずである・・・・はて、オジェックとの別れはそんなに美しかったのであろうか・・・・オジェックとの別れと言えばこの国立の他に駒場のラストゲームで場内すべてに頭を深々下げて去っていったオジェックを思い出す。俺達は涙に暮れ、別れを惜しみ・・・ちょっと待て。なんで、そんなに優秀な監督ならそのシーズンに辞めなくちゃならなかったんだ?よく思い出せ。オジェックが辞めることは俺達が望んだ結果じゃなかったのか?
曰く「選手起用・交代がワンパターン」
曰く「戦術がカウンター一本槍」
曰く「ギドとオジェックならギドだろ」(ギドとオジェックは仲が良くなかった)
曰く「もうオジェックはいろんな意味で限界」
と好き勝手な事を言ってなかったか?自分でも無理矢理思い出さなければ思い出せない程風化した記憶になってしまったが。

それを踏まえてマリッチの事を考える前にもう一人、マリッチの前に「兄貴」と形容されたアルパイの事を思い出してみよう。彼は去年追われるようにレッズを去った。新潟アウェイでの試合で退場した時、コールリーダーの先導無しで起こったアルパイコールが、コールリーダーの先導で起こった浦和レッズコールに掻き消された事が象徴しているようにアルパイはその前のシーズンほど愛されていなかった。ゴールマウスに旗を突き立てたアルパイ、あの時の彼は愛に包まれていた。サポーターからの愛、可愛い息子からの愛、サッカーの神様からの愛。間違いなく彼の周囲全てから祝福されていた。それが半年も経たない内にあの変わり様はどうなのであろう?それがプロであると言ってしまえばそれまでであるのだろうが。

マリッチは天皇杯で伝説になった。なったが、俺達はその少し前に行われた千葉戦の後に彼に対してどんな行いをしたのだろう?バスに乗り込むマリッチに対して「お前もういらねぇ」とばかりに首切りのポーズした奴いただろ。その後の磐田戦で試合前にコールしたか?ネットや試合後の居酒屋で不要論頻発してただろ。結果が出なけりゃ叩かれ、結果を出せば持ち上げられる。それはもちろん前述のようにプロとして当たり前なのだが、サポーターとしてはどうよ。どうなのさ。「静観」の時もそう思ったが、選手に対して厳しい要求が出来るのは愛しているからなんだろう。それは否定しない。だけど、甘やかすのとは違った意味で結果が出るまで支えるのも充分ありだろ。即物的な対応しか出来ねぇ奴が多過ぎじゃねぇか、俺達。

今現在マリッチの所属しているTSG Hoffenheimの公式サイトの彼のプロフィールに
Lieblingsverein(好きなクラブ): Urawa Red Diamonds
と書かれている。
この意味をしっかり胸に刻もう。美しい思い出も苦い思い出も忘れないようにしよう。
憶えていること。俺に出来るのはそれぐらいだから。
2006/01/10

TITLE:「 天皇杯(2) 

開いたアジアの扉

まぁ嬉しい。それは間違いない。
横浜辺りの馬鹿サポが『あ゛レッズサポ?あんなんアジアの奥地に数人だけで乗り込んだ経験からすりゃ大した事ねーよ』とかネットで大仰に言うのを読むと、口の端に乾いた笑いが浮かぶのだがそれを全面的には否定できない。何故なら俺らはアジアの戦いをまるで経験してないのだから。悔しいが今はあいつらの言葉に対して反論できるものは何も持ってない。

さて翻って俺達なのだが、数年前から『アジア、アジア』とスローガンのように言い立てていたのだから、アジアの戦いはチームに任せて俺らは家で温々とネットで結果待ちなんてわけにはいくまい。そうアジアの各地に自らも赴かなくてはならないのである。

それを考えると半分は楽しみで半分は憂鬱である。いや正直に言おう。アジア遠征を本気で考え出した時に浮かんだ感情は不安をともなった憂鬱の方が大きかった。仕事の休みの計算、遠征費の捻出、家庭内の調整etc・・・・さてどうするかだな。ネットとかでアジアだアジアだと浮かれまくってる奴らは本気で遠征を考えているのだろうか?俺は一年後のアジアの戦いに付いていけるのか不安でたまらないのだが。

天皇杯を勝ち抜いて、勝ち抜いた先に待っている新たな戦いが一年先なんて、ある意味馬鹿らしいと思っていた自分がいる。一年も先だからチーム力も変わっていてヴェルディみたいな事(J2からACLに参加)が起こるんだよとせせら笑っていたのだが、いざ実際自分たちがその場に立ってみると一年間の準備期間ってのは大きい。俺らは果たしてこの一年間を有意義に使えるのだろうか。もちろん使わなくちゃならない。ただ遠くを見過ぎて近きを見失わないように、また近々の戦いに埋没して遠くの志を忘れないように、そんな初めての経験の一年間が今年は待っている。

浦和のアジア進出。嬉しい。けど気が重い。

2006/01/01

TITLE:「 天皇杯(1) 

浦和2-1清水

国立競技場で埼玉と静岡の戦いは特別なのだ。
それはこの地域に住む者以外理解しなくていい。ナショナルスタジアムで王国の覇権を争うのはこの二つの地域で無くてはならないのだ。それは単なる過去の呪縛であるかも知れない。しかしそれでも構わない。今日のようにまた新しい歴史を作っていけば良いのだから。僕は本来こんな事を考える硬い人間じゃない。でもそう書かせてしまうのは元日のこの戦いに慣れていない哀しさだろう。

レッズのサポーターは他のチームのサポーターから嫌われている。きっと清水のサポーターも今日でもっと嫌いになっただろう。だって試合前の三枚の旗の下から巨大な☆が出てくる圧倒的なヴィジュアルの応援に明らかに「やられた!」って雰囲気漂っていたからね。引き籠もり体質の僕はホーム側応援席に行けず、清水側の近くで見ていたから悔しそうな彼らの顔がよく見えたよ。

応援に勝ち負けは無いとかってよく言うけどさ、あるよ。味方の選手を鼓舞するためにやっているのであって、相手に見せつけるためにやっているんじゃないなんてさ、それは真理であるけど本質じゃない。☆が現れた瞬間のあいつらの士気の低下っぷりは見事だったよ。サンバのリズムがブルースに変わったほどに。

2005シーズンの7月23日から8月14日の間に行われた浦和と清水の三連戦は全てウノゼロで浦和が勝利している(8/6の試合では日本平の呪いも長谷部が解いてくれている)。実はその期間に清水とリバプールの親善試合が組まれていたのだがリバプールの事情により流れてしまった。もし実現していれば清水の対レッズ4連戦4連敗だったろう事が見られなくて残念である。

清水の監督はかつて解説者時代に浦和を「幼稚園サッカー」と罵った人物。その浦和に今日の天皇杯も含め4連敗した気持ちはどうなのか聞いてみたい気もするが、まぁあの埼スタこけら落としの試合は本当にまずかったから、その言葉は甘んじて受け入れよう。でも今の浦和は違っただろ。なぁ健太。お前ら三羽がらすと武田に受けた屈辱はようやく今日この日この晴れの舞台ではらせたよ。